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しがないオタクの感想置き場

「羨ましい」は何かを始めるきっかけになるんじゃないかと思った話



様々な形の応援企画を目にして、私も何かやりたいなぁと思ってこれを書き始めたのですが、

書き上がったものは「応援」とは少し違う気がして、このタグを付けることをとても悩みました。


でもこれは、

私が歌詞太郎さんから教えていただいたこと、

歌詞太郎さんがきっかけで気付けたことなので、おもいきって。



なんだか怪しげな自己啓発セミナーみたいなタイトルになっちゃいましたが、そんな大層なアレじゃございません笑


最近の諸々から私個人が思ったことをつらつらと、自分なりの言葉で書いただけの文です。

 


もしよかったら、読んでもらえたら嬉しいです。

 

 




私は今まで自分が書きたいように気ままに文章を書いてきたけれど、

先日その内の一つを多くの方に読んでいただける機会がありました。



私は自分の文章自体に価値があるとは思っていないし、自分の文章が特別上手いとも思っていません。


でも自分の文章を読んでくださる、価値を見出してくださる方がいる、ということはとても有り難いことだと思いますし、本当に感謝しています。



たくさんの人に読んでもらえたから素晴らしいんじゃない、

読んでくれた人がたくさんいるということが素晴らしいんだって、

歌詞太郎さんのおかげで、そのことに改めて気が付きました。

 

 

そして、本当に本当に有り難いことに、

読んだ感想をくださった方もたくさんいて。

 


そうして私に感想をくださった方の中に、

「私には絵や文章とかで気持ちを表現することは出来ないからあなたが羨ましいです」

というような言葉をくださった方が何名かいらっしゃいました。


 

「羨ましい」なんて言われたの初めてじゃないかなってくらい言われ慣れていない言葉だったから、

ムズムズしつつも、嬉しいなぁ有り難いなぁ、って思いました。


でもその「羨ましい」という言葉に、

少しだけ引っかかるものも感じていて。




 



 

これから本当に偉そうなことを書くけれど、


もしこういう、絵でも文章でも音楽でも、

何かを表現することを「羨ましい」と思うのなら、


「私には出来ない」と決めつけてしまう前に、

まずは一度「やってみてほしいな」って思うんです。




人よりちょっとだけ絵を描くのが好きだから。

人よりちょっとだけ文字を書くのが好きだから。

人よりちょっとだけ歌うのが好きだから。



きっかけはたぶん、みんなそれくらい単純なものだったんじゃないかなと思うんです。


私はもともと言葉が好きだから、

周りの人よりも少しだけ多く本を読んだり文章を書いたりしてきたのかもしれません。



絵でも文章でも音楽でも、

何かを一つの「カタチ」として表現している人って、それに対してすごく真面目だし、一生懸命だし、

それなりに努力をしている人だと思うんです。


もちろん、気持ちもめちゃくちゃ込めている。


中にはそうではない人(才能だけで一定以上のレベルまで簡単に出来てしまう人)もいるのだろうけれど、とりあえずそういう人は一旦置いておいて…(笑)



だから、自分がちゃんと真面目に向き合ったものではないものに対して

簡単に「羨ましい」って言ってしまうのは、

もしかしたらとても失礼なことなのかもしれないなって思うようになったんです。

 

 


私がこれまで紡いできた言葉はどれも全てその時の正直な気持ちだし、書くのにはそれなりに時間もかかっています。



それは、人の目に触れる場所に文章を上げる際は絶対に推敲をするからだし、

レイアウト…という言い方でいいのかな、行間の空け方とか、改行の位置とか、

どうすれば1番読みやすいだろうかってこととかをひたすら考えているからなんだと思います。

 




私が好きな作家の一人、有川浩さんの小説を読んでいるときに初めて出会った、私の中でとても印象に残っている言葉に

 


「時間と金は反比例」

 


というのがあるのだけれど、

これが本当にその通りだなって、最近ようやく実感してきて。



「時間をかければ金は節約できる」

「金をかければ時間は節約できる」



 

言葉の意味としてはそういうことなんだけれど、


自分の中にあるものを表現することにおいてはお金でどうにかすることは出来ないから、

「カタチ」にするためには時間をかけるしかないんだよなぁって、

当たり前なんだけれど、そのことに最近改めて気付いたというか。

 


だからやっぱり、

それなりの時間をかけて、

真面目に取り組んで、

そういう風にして出来上がったものを安易に羨むのは違うのかなぁと、

あくまで私はそう思うようになって。




でも、自分には出来ないことが出来る人を見て

「いいなぁ~羨ましい~~」って思う気持ちも、めちゃくちゃよく分かるんです。

私も綺麗なイラスト描く人を見たらそう思うから(笑)


 

じゃあなんで「羨ましい」と思うのかって、

それはきっと自分がある程度興味のあるもの、

もしくは過去にやってみたことがあるものだからなんじゃないかなって、ふと思って。

 


実は私、完全に下手の横好きだけど一時期イラストを描いていたことがあって。

でもやっぱり上手いこといかなくて、

上手くできるようになるまで続ける根気もなくて(笑)

結局離れてしまっていたのだけれど。

 


こんな風に以前取り組んだことがあって、

でもやっぱちょっと難しいなって思っていたものだから、

他の人の素敵なものを見ると「羨ましい~~~!」と思うのかもなぁって。

 

 

それは例えば私の場合、

 

「羨ましいって言えるほど、イラストに真面目に取り組んだことないよな」

と、気付いたことが主な理由で。



さらにその根拠としてもう一つ挙げられるのは、

 

例えば、ものすごいアクロバットをする人や片腕で腕立て伏せが出来る人を見て、

「すごいなぁ~~~!」と思いこそすれ

「羨ましいなぁ~~~」という風には私は思わないなぁ、と。

 


それはたぶん、

私がそれらを「上手くなりたい、やってみよう!」という風に思ったことがないからだと思うんですよね。



だからやっぱり、

「羨ましい」と思うってことは、

自分が多少なりとも「やってみたい」と思っているものなんじゃないかなぁって。

自覚がある、ない、の違いはあるのかもしれないけれど。

 



 

でもその、

誰かに対して「羨ましい」と思った方を否定したいわけでは全くなくて、


むしろその逆で、


「羨ましい」と思ったってことはきっと、

ちゃんと取り組んでみたら意外と出来てしまう可能性を秘めているってことなのでは…!


ということが言いたくて。




ここ大事なことなので、

そして誤解されてしまうと悲しいのでもう一度書きますが、


「羨ましい」という気持ちの裏には、

もしかしたら自分ではまだ気付いていないかもしれないけれど、きっと興味や関心があるはずで。



そしてそれは、


今まで「自分にはどうせ無理…」と決めつけてしまっていた”何か”を始めるための、

またとないチャンスになり得るのではないかなぁって、個人的には思うのです。

 


興味も関心もなければ、そもそも「羨ましい」なんて思うことすらないと思うんです。




ここでたかだか20年とちょっとしか生きていない中途半端な私がどれだけ言葉を尽くしても何ら説得力がないので、師匠の言葉を引用します。


 

そう、言葉に関することは辞書パイセンに聞けば間違いない!(師匠じゃないんかい)


ということで、数ある辞書の中で私が最も好きな語釈の新明解国語辞典を引いてみました。



そこには、

「羨ましい」…望ましい相手の状態を見て自分もそうなりたいと思う(が、そうなれなくて不満に思う)気持ちだ。

と、あります。

 



ほら!やっぱり!


「羨ましい」の裏には

「自分もそうなりたい」という気持ちがあるんです。

 


それってつまり、向上心のタネですよ…!




もし、

「散々自分なりに精一杯、限界まで努力して、それでもダメだったから羨ましいって言うしかないんだよ、こんにゃろ!」

って方がいたらすみません…。


「いや、そもそも羨ましいとかお世辞に決まってるやんw」という方、

そちらも本当にすみません…。(笑)





でも、そうじゃないのなら。


「私の限界はまだまだこんなもんじゃないわ!」

って気持ちがあるのなら。

 


ぜひその「羨ましい」と思った”何か”に、

ちょっとだけ手を伸ばしてみてください。



そしてもう既に"何か"を始めている方。

とっても素晴らしいです!


でもどうか、他人と比べることで自分を追い詰めないでください。

あなたの気持ちを、あなた以上に素敵に表現できる人はどこにもいません。




気持ちを「カタチ」にすることにおいて大事なのは

「上手か、下手か」ではなく、

「やったか、やらないか」

だと、私は思います。



でも、誰かを想って行動を起こすことも、

行動を起こしたいなと思うその気持ちも、

どちらもそれだけで十分素敵なことなんじゃないかなぁとも思います。




私に言葉をくださった方々が、

なんだか「自分には出来ない」と諦めてしまっているような気がして、

それが無性に寂しくて、

「羨ましい」というその感情は決してマイナスなものではないんですよって伝えたくて、

お節介なことは重々承知でこんな文章を書きました。

 



「伝えたい」という気持ちばかりが募るものの、それを上手くカタチに出来ない、

というジレンマはどうしてもあると思います。



でも

あなたが、

あなたのペースで、

あなたなりの方法で、

あなたの気持ちを「カタチ」にすることにちょっとでも前向きになれたら。


勝手ながら、とても嬉しいなぁと思います。





 

あ、ちなみに、

これも誤解されたら悲しいので改めて書きますが、


私に「羨ましい」と言ってくださった方を失礼だとは全く思っていません。

むしろそこまで言ってくださったことがとても嬉しいです、ありがとうございます!

 



 

長い長いひとりごとに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。